耳鼻咽喉科展望
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臨床
当科における小児の鼻腔異物281症例の検討
若山 仁久池田 拓中島 逸男平林 秀樹春名 眞一
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キーワード: 鼻腔, 異物, 小児, 幼児
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2011 年 54 巻 1 号 p. 19-23

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抄録

鼻腔異物は小児を中心とし, 日常診療でしばしば遭遇する疾患である。2005年1月から2010年8月までの過去5年8ヵ月間に当科を受診した小児の鼻腔異物症例は281症例であった。今回我々は年齢, 性別, 受診年, 受診月, 異物の形状・性質・大きさ, 合併症の有無などを検討した。症例の平均年齢は3.6歳 (SD±1.5歳) であり, 性差は認めなかった。異物の直径は平均8.6mm (SD±2.3mm) であった。気管異物や鼻中隔穿孔などの重篤な合併症を認める例はなかった。学童期以前の幼児には直径が6~12mmのものは鼻腔異物となる可能性が高く, 注意を要すると考えた。

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