耳鼻咽喉科展望
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感冒罹患後嗅覚障害の臨床的検討
木村 恭之作本 真山本 環谷内 信幸古川 仭
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1991 年 34 巻 6 号 p. 647-652

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抄録

感冒罹患後の嗅覚障害患者のうちで2ヵ月以上の経過観察ができた34例を対象に臨床的検討を行った。男女比は4: 30で圧倒的に女性が多く, 40歳以上の占める割合は82.3%であった。感冒時の症状では鼻漏が長く続いた症例が多かった。前鼻鏡検査・嗅裂断層写真・針状硬性鏡検査で異常を認めない症例がほとんどで神経性の障害が示唆された。改善率は9/33 (27.3%) と悪く, 改善群と非改善群に分け, 両者間での検査結果等の相違を検討したが予後を確実に判定できるファクターは見いだせなかった。

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