抄録
セチリジンの通年性鼻アレルギーに対する有効性, 安全性, および至適用量について, 二重盲検法により比較検討した。最終全般改善度は「中等度改善」以上で5mg群27.0%, 10mg群53.8%, 20mg群37.8%であり, 10mg群が5mg群に比べ優れる傾向が認められた。概括安全度では「安全性に問題なし」で5mg群90.9%, 10mg群87.0%, 20mg群88.7%で3群間2に有意な差は認められなかった。有用度では「有用」以上で5mg群32.4%, 10mg群55.0%, 20mg群43.5%で3群間に有意な差は認められなかった。副作用の主なものは眠気で5mg群4。5%(2/44), 10mg群4.3%(2/46), 20mg群7.5%(4/53) であり, 20mg群での発現率が高かった。以上の結果より, セチリジンの通年性鼻アレルギーに対する至適用量は10mg/日投与と考えられた。