耳鼻咽喉科展望
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コンピューターを用いた上顎洞X線所見の客観的評価の試み
ニューマクロライド系抗生物質ロキシスロマイシンの慢性副鼻腔炎に対する効果
久松 建一岸保 鉄也中澤 勉小塚 雄史村上 嘉彦
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1995 年 38 巻 4 号 p. 458-466

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抄録
ロキシスロマイシンの慢性副鼻腔炎に対する有効性を42名の患者に300mg/dayを4週間経口投与して検討した。自覚症状, 他覚所見の変化を判定基準によって, またX線所見の改善を肉眼的に判定した。X線所見の肉眼的判定の改善は上顎洞, 飾骨洞でそれぞれ20.9%, 34.6%であった。
上顎洞の黒化度/眼窩の黒化度の比の変化のコンピューター解析を行った。自覚症状, 他覚所見の変化とコンピューター解析による客観的評価を加味した場合と客観的評価を加味しない場合の総合判定ではそれぞれ74.0%, 42.8%の有効率が得られた。
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