耳鼻咽喉科展望
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慢性副鼻腔炎に対するロキシスロマイシンの少量長期投与
追跡調査の結果より
山川 卓也佐藤 典史加納 昭彦安藤 一郎市川 銀一郎
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1997 年 40 巻 Supplement2 号 p. 136-140

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抄録

慢性副鼻腔炎に対するニューマクロライド系抗生剤の少量長期投与法の有用性については, 近年多くの報告があるが, 投与期間, 投与量の検討, さらにその効果の持続期間, 再発の時期についての検討は, 十分ではない。今回我々は, ロキシスロマイシンの少量長期投与を半年間継続させ, 1年後の追跡調査を行った。対象は, 成人の慢性副鼻腔炎患者59名であり, 投与方法は, A群とB群の2群に分類し, まずロキシスロマイシン通常量の300mg/dayを4週間投与後, A群は150mg/dayを20週間投与, B群では150mg/dayを隔日投与で, 20週間継続した。1年後の調査では, A群では73%, B群では47%に軽度改善以上が持続していた。

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