耳鼻咽喉科展望
Online ISSN : 1883-6429
Print ISSN : 0386-9687
ISSN-L : 0386-9687
YAMIKカテーテルを用いた副鼻腔炎貯留液の細菌学的検討
宮之原 郁代松根 彰志古田 茂大山 勝
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 40 巻 Supplement2 号 p. 141-145

詳細
抄録
YAMIK療法を行った慢性副鼻腔炎28例において中鼻道と副鼻腔貯留液の細菌培養検査を同時に行い検討した。全体として検出菌の頻度において両者に大差はなかった。しかし両者の細菌叢が完全に一致したのは32.1%であった。副鼻腔貯留液で病原菌が検出された群に比べ, 明らかな病原菌が検出されなかった群で臨床改善率が高い傾向がみられた。抗菌作用以外の治癒機転が存在することが示唆され副鼻腔貯留液の排除がこれに関与するものと思われた。
著者関連情報
© 耳鼻咽喉科展望会
前の記事 次の記事
feedback
Top