耳鼻咽喉科展望
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下顎骨打撲による外耳道骨折の1症例
村岡 秀樹石原 明子
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キーワード: 骨折, 外耳道, 下顎骨打撲
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1999 年 42 巻 3 号 p. 289-291

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抄録
下顎骨打撲後にみられた外耳道骨折の1症例を経験したので報告する。患者は67歳の男性で, 階段を降りる際に下顎骨オトガイ正中を打撲, その際に右耳から出血がみられたため当科を受診した。骨部外耳道の前壁が後方へ “く” の字状に突出し, 外耳道の狭窄が生じていたが, 下顎骨や側頭骨の他の部位には異常はなかった。整復術施行後3年4ヵ月間の経過観察では, 外耳道の形態は良好に保たれている。文献的には, 下顎骨の骨折や脱臼を伴わない骨部外耳道の骨折は稀であり, 若干の考察を加えた。
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