耳鼻咽喉科展望
Online ISSN : 1883-6429
Print ISSN : 0386-9687
ISSN-L : 0386-9687
ネブライザー機器使用における問題点および検討
耳鼻咽喉科実地医家の立場より
小山 悟
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 48 巻 Supplement1 号 p. 36-39

詳細
抄録
耳鼻咽喉科実地医家において, ネブライザー療法は局所に効率よく薬剤が到達する上, 無痛性で, 投与も簡便なため, 幼年児から高齢者にいたるまで汎用される局所療法である。現在, 耳鼻咽喉科領域で, 最も販売台数の多い外来ネブライザー機器のタイプは, ジェット型ネブライザーで薬液内蔵型である。このタイプは複数の人数分の薬液を一度にかつ事前に作り収納でき, 使用時に薬液量や薬剤の入れ間違いがなく, 人体に接する吸入器の部位のみ交換するだけでよいため, 忙しい外来診療にあって大変有用である。しかし機器に頼るところも多く, これを介する問題点もある。検討すべき点として, 1) 機器を介しての院内感染, 2) 複雑な構造, 3) 器具の消毒法, 4) 吸入器具の品質, 5) 圧縮空気, フィルター, 6) 定期的なメンテナンスシステムなどがあげられた。
著者関連情報
© 耳鼻咽喉科展望会
前の記事 次の記事
feedback
Top