耳鼻咽喉科展望
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内視鏡下に摘出した鼻・副鼻腔血瘤腫の1例
大塚 邦憲大久保 啓介
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2007 年 50 巻 2 号 p. 99-103

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抄録
右鼻出血の反復及び鼻閉を主訴に受診した。24歳男性。画像上, 右鼻腔から上顎洞に存在する腫瘤性病変と骨欠損像を認め, 臨床経過と併せて鼻・副鼻腔血瘤腫を疑いESSを施行した。病理標本は血腫の組織像で凝血, フィブリン, 肉芽が含まれており血瘤腫と診断した。鼻・副鼻腔血瘤腫は悪性腫瘍との鑑別が問題となるものの, 肉眼所見と画像検査で本症と診断することはある程度可能である。最近では鼻・副鼻腔血瘤腫に対してはESSによる治療が主流であり, 今後その適応はさらに増加すると考えられる。
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