耳鼻咽喉科展望
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口呼吸におけるヒト喉頭部位での粒子沈着特性
高野 頌西田 尚弘伊藤 正行兵 昇間島 雄一
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2007 年 50 巻 Supplement3 号 p. 103-108

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抄録
自然口呼吸の場合, 微小な吸入粒子はヒト上気道において沈着率が低いことが知られている。しかし, 比較的大きな粒子の場合には, 口腔での粒子沈着によって, 結果的に喉頭部位での粒子沈着率は低下する。しかし, この粒子沈着への粒子径依存性については+分に明らかにされていない。そこで本報では, 口呼吸において, 吸気のように一方向の定常流で, 吸気流量を9, 25, ならびに50L/minと変化させたときの粒子沈着特性の変化を数値的に解析した。既存の沈着実験結果との比較検討を行ったところ, 5~20μmの質量基準空気力学径をもつ粒子の沈着特性は, 一方向流れの定常流と自然呼吸の非定常往復流 (高野, 他, 2006) でともにほぼ同様の粒子径依存性を示すことが明らかとなった。
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