耳鼻咽喉科展望
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塩酸セフメノキシム (CMX) ネブライザー療法の副鼻腔炎術後感染予防に関する検討
preliminary studyから
浜崎 理佐藤澤 利行中島 真幸鈴木 賢二
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2007 年 50 巻 Supplement3 号 p. 109-112

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抄録
現在承認されている術後感染予防薬はなく耳鼻咽喉科においても術後感染予防の抗菌薬投与は主治医の裁量にゆだねられ, 手術の汚染度により, -単回投与から7日間ほどの投与が選択され, 手術部位や侵襲の程度によりさまざまな投与経路が選択されている℃今回われわれは準汚染手術である副鼻腔炎術後の感染予防につき前試験的に検討した。術後の感染予防薬として塩酸セブメノキシム (Cefmenoxime Hydroxychloriade : CMX) ネブライザーのみを使用し, 術後感染が生じるか否かを検討した。検討項目としては, 自覚的症状および他覚的所見 (SIRSの診断基準) を用いた。今回前試験的検討のため6例のみ検討したが, 術後感染症を示した症例はなかった。ただし6例のみの検討で断言することは危険であり, さらに例数を増やし, 抗菌薬使用例との無作為比較試験が必要である。
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