応用物理
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Print ISSN : 0369-8009
最近の展望
リソグラフィーの最近の話題
笹子 勝遠藤 政孝
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2004 年 73 巻 2 号 p. 199

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抄録

リソグラフィー技術は半導体ロードマップのけん引車として幾多の壁を乗り越えてきたが,さらなる微細化に向けて精力的に開発がなされている.リソグラフィーの主役はKrF(248nm),ArF(193nm)エキシマレーザーを光源とした光リソグラフィーが今なお主役であり,マスクやレジスト技術の革新により65nmノードの量産が視野に入ってきた段階である.しかし,一方で早期実現が期待された次世代リソグラフィーの登場は遅れているのが現状で45nmノード以細の主役は確定できていない.登場が遅れている次世代リソグラフィー技術であるが,その候補は年々増えてきており百花りょう乱の状況にある.そのトレンドは,F2レーザー(157nm)からEUV(13.5nm)への,いわゆる光の短波長化路線と,一方で電子線を活用した電子ビームリソグラフィーに大別される.特に最近,ここにきて液浸リソグラフィー技術が大きな話題となり,ArFやF2リソグラフィー技術を延長する開発が活発化されてきている.さらに,インプリントリソグラフィーも当初ナノテクノロジー分野での応用が主たるものであったが,最近半導体活用へ話題となってきている.本報では,光リソグラフィー技術の現状と次世代リソグラフィー技術の動向を世界の状況を加味しながら解説し,今後の半導体の微細化方向について言及した.

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© 2004 公益社団法人応用物理学会
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