2005 年 74 巻 8 号 p. 1052-1059
超微細化が急速に進む半導体プロセスでは,原子レベルでの化学反応の制御が必須とされている.しかし,化学機械研磨プロセス,エッチングプロセスなどの主要な半導体プロセスは,「化学反応」に加えて「摩擦,衝撃,応力,流体,伝熱」などが複雑に絡み合ったマルチフィジックス(連成現象)プロセスであるため,従来の理論計算手法では対応することができなかった.そこで,著者らはオリジナルに考案したSCF-Tight-Binding量子分子動力学法を基礎に,化学反応を含む連成現象をシミュレーション可能なマルチフィジックス量子分子動力学シミュレーターを開発した.さらに,本シミュレーターを活用し,半導体プロセスにおける化学反応の電子・原子レベル制御を実現した.