応用物理
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Print ISSN : 0369-8009
解説
IBAD法によるイットリウム系超伝導線材の開発
飯島 康裕
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2006 年 75 巻 1 号 p. 26-32

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抄録

Y-123(YBa2Cu3O7-x(YBCO))系超伝導線材は,既存の超伝導材料の中で最も高い臨界電流密度(Jc)を広い温度領域で期待できるといわれ,従来にない小型で高性能な超伝導機器が実現される可能性がある.イオンビームアシスト蒸着(Ion-Beam-Assisted-Deposition:IBAD)法は,高い性能を引き出せる有望な製法として開発が進められてきたが,近年の真空技術の進歩により,100m級の線材が複数の研究機関で作製されるに至った.すでに実用長とされる500m級線材の開発が始まっており,簡単なコイル試験などによって実用線材としての検証が開始されている.

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© 2006 公益社団法人応用物理学会
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