酸化物系高温超伝導体を用いた主要なエレクトロニクスデバイスである,高周波受動デバイス,超伝導量子干渉デバイス(SQUID),単一磁束量子(SFQ)デバイスについて,基盤技術である薄膜技術やジョセフソン接合技術に注目しながら,この20年間の進展を振り返る.マイクロ波フィルターについては製品開発が進み,SQUIDを利用したさまざまな検査機器が実用化を迎えようとしている.SFQデバイスについては,その集積化に必要な薄膜積層技術や接合技術はほぼ確立し,高速サンプラーやアナログ・デジタル変換器の開発が進行している.