近年,わが国でも大学と企業との共同研究をはじめとする産学連携活動が活発に展開されており,国立大学の法人化により,その動きはいっそう加速している.一方,連携の進展に伴い,今後の課題も明らかになってきている.組織的な連携を推進することにより,イノベーション創出につながるような本格的な共同研究を活発に展開させていくとともに,大学と企業が相互の立場の違いを十分理解し,Win -Winの関係を構築していくことが必要である.新たな局面に入った産学連携活動の推進に向け,相互作用で生まれる効果によって,産学がそれぞれの立場をよりいっそう高めていくことが必要である.