近年,μm〜mmスケールの微小なプラズマが注目されてきている.大気圧を含む高気圧領域で生成されるマイクロプラズマは,低圧下のマクロスケールで生成される従来のプラズマとは違ったプラズマパラメーターや微小空間に起因するパラメーターで特徴づけられる.そのような特性をプラズマ本来の反応性,発光性,導電・誘電性と組み合わせることによって,材料合成や微細加工,化学分析やフォトニックデバイスなどへの新しい応用技術への発展の兆しがみえてきた.そこで,マイクロプラズマの生成と診断・シミュレーションの現状や今後の課題とともに,バイオマテリアルのプロセスを含めた多方面への新しい応用の方向を解説し,マイクロプラズマが創成する学術分野や応用技術の将来を展望する.