プラズマスプレーコーティング技術は,超高速堆積の特徴に加え,各種機能材料のコーティング,コーティング界面の制御によって,環境,エネルギーからバイオに至る多彩な産業分野からの要求を満たすコーティング技術として展開しつつある.しかし,さらなる展開を図るためには,技術先行型の本分野を科学的観点から見直し,新たなプロセス原理を導入することが必須であるとの認識がここ数年高まっている.事実,制御性が近年飛躍的に向上し,優れた成果が出始めており,近い将来,超高速でありながら電子デバイス分野など従来対象外であった分野への適用を視野に入れた高品質薄膜や厚膜の作製を可能とする次世代コーティング技術として展開することが確信される.