昨今の環境保全とエネルギー資源の有効活用という視点から,移動体としての自動車は従来の内燃機関システムから,電気駆動とのハイブリッドシステムへ急速にシフトしつつある.さらに長期的には,燃料電池自動車の実用化も期待されており,二次電池や燃料電池の要素技術の開発がいっそう活発になってきた.これらのブレークスルーは,エネルギー素材技術の進化にかかっており,素材メーカーを巻き込んだ協業と競争が交錯している.モバイル用でも使用時間の拡大ニーズが大きく,燃料電池の実用化が見込まれているが,自動車用燃料電池に比べてコスト低減幅は現実性があり,2年以内での実用化が期待されている.