応用物理
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Print ISSN : 0369-8009
最近の展望
多元系シリサイドの新展開
—半導体BaSi2を例に—
末益 崇今井 庸二
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2007 年 76 巻 3 号 p. 264-268

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抄録

シリサイド半導体の研究は,鉄シリサイド(β-FeSi2)を中心に行われており,最近では強磁性体Fe3Si と組み合わせるなど新しい展開を見せている.一方,アルカリ土類金属とSiの化合物であるシリサイド半導体にはMg2Si,BaSi2などがあるが,一般にはなじみがない.Mg2Siは,SiサイトをGe,Sn,Pbと置換することで,禁制帯幅を0.7eVからゼロギャップまで制御できる特長がある.一方,BaSi2はカルコパイライト並みの非常に大きな光吸収係数をもち,BaサイトをSrで置換して禁制帯幅を1.3eVから拡大できるなど,従来のSi系半導体にはない特長をもつ.本稿ではBaSi2を中心に,作製方法,電気特性,光学特性,バンド計算の現状を紹介し,応用を含めて将来展望を述べる.

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© 2007 公益社団法人応用物理学会
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