応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
解説
カーボンナノチューブを用いた量子ナノデバイス
−量子相関デバイスの実現に向けて−
石橋 幸治青柳 克信
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2008 年 77 巻 3 号 p. 264-270

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抄録

量子相関デバイスに決まった定義はないが,トランジスタに代表されるこれまでのデバイスが,多数の電子が独立に運動しているという1粒子描像でその基本原理の理解ができるのに対して,量子相関デバイスとは,時空間領域あるいは粒子間の何らかの相関を利用しようとするデバイスである.具体的には,トンネルの時間相関が重要となる単電子デバイスや,電子間の量子相関(エンタングルメント)や量子状態のコヒーレントな時間発展が本質的な役割を果たす量子コンピューティングデバイスなどを考えることができる.本稿では,筆者が考える量子相関の意味を述べ,カーボンナノチューブ量子ドットの人工原子としてのユニークな特性を示すことにより,その可能性を考えたい.

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© 2008 公益社団法人応用物理学会
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