応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
解説
分子架橋の電子輸送と新機能探索
−分子デバイス光応答への期待−
塚田 捷
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2008 年 77 巻 6 号 p. 643-649

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抄録

ナノ電極間を架橋する有機分子,フラーレンなどの架橋系の輸送現象に関する理論解析を行った.原子細線では量子化コンダクタンスによりコヒーレント伝導が確認できるが,電極とのボトルネックが強くなるにつれ,多重散乱による振動が透過スペクトルに現れ,さらに共鳴トンネル過程に特徴的なスパイク型スペクトルになる.架橋分子の共鳴トンネルには著しい分子内ループ電流の生成など,興味深い現象が期待できる.電子と分子振動,外部電磁場などとの相互作用が増すにつれ,コヒーレントな伝導から散逸的なあるいは粒子的な伝導へと移り変わる.分子振動との相互作用について,ポーラロン的な状態への移行と輸送現象への反映を解析した.エキシトンポラリトンなど光応答系との関連についても述べた.

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© 2008 公益社団法人応用物理学会
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