2009 年 78 巻 3 号 p. 256-259
遺伝子情報を抽出・解析するツールであるDNAチップは,より高感度化・高精度化が求められている.そのためには固体基板上のプローブDNAの固定化方法が重要なポイントとなる.本稿では,ナノレベルに制御されたDNAから成る自己組織化単分子膜を固体基板上に作製し,固体表面でのDNAの二重鎖形成(ハイブリダイゼーション)に関する独自の研究成果に基づいて,既存のDNAチップの課題を踏まえ,DNAアレイを用いたハイスループット,非標識かつ高感度な新規DNA検出法について紹介する.