2009 年 78 巻 7 号 p. 637-641
テルライト光ファイバーの光信号制御への応用について述べる.テルライトガラスのラマンスペクトルの制御により,ラマン利得の広帯域化が図れ,従来の1.7倍もの利得帯域や石英ガラスの42倍もの利得係数を実現できることを示す.増幅帯域として,1460〜1650 nmのS,CおよびLバンド全体をカバーでき,石英ファイバーの2倍以上の帯域が実現できることを示す.誘導ラマン散乱および誘導ブリルアン散乱による slow light 生成特性の解析により,テルライト光ファイバーが高効率な遅延特性を有することを示し,光バッファ・光メモリーや高効率可変遅延線の実現にきわめて有望であることを明らかにする.特に誘導ブリルアン散乱による slow light 生成では,これまで報告された中で最も高い遅延効率3.76 ns/mW を確認した.また,中赤外域のスーパーコンティニューム光発生に有効であることを示し,テルライト光ファイバーが光波制御素子として期待できることを述べる.