2010 年 79 巻 3 号 p. 254-258
デジタルオシロスコープとアナログオシロスコープの違いについて,実際に光パルス波形の測定を例にとりながら説明する.特に,デジタルオシロスコープでは,測定信号をほぼリアルタイムにA/D変換して,いったん離散的なデジタルデータとしてメモリーに格納する,という原理を理解することが重要である.この原理に基づき,デジタルオシロスコープを正しく使うために注意する点は,「サンプリングレート」と「データ長」である.また,デジタルオシロスコープならではの有効な使い方として,リアルタイム演算と単発現象の捕捉についても,解説する.