世界で初めて開発した「応力発光体」は,機械的な刺激に応答して繰り返し発光可能な材料である.粉末状の応力発光体は,それぞれのセラミック微粒子が力学的刺激により発光するセンサの役割を果たす.微粒子を含有した塗料を対象物に塗布すると,応力が集中した箇所の微粒子が発光する.最近,筆者らは外側から直接見ることのできない構造物の欠陥とその危険レベルを,応力発光体の発光強度分布を利用して可視化する計測技術を開発している.測定した発光強度から構造物に発生したひずみの状態や欠陥レベル,亀裂やひび割れの発生・進展を可視化できる.本文では構造体の欠陥検査の重要性と現状説明を交えて最近の研究進展を紹介する.