2011 年 80 巻 8 号 p. 701-705
光触媒は,太陽光エネルギー変換及び次世代環境浄化材料として注目されているが,実用への最大の課題は高感度な可視光応答型光触媒材料の開発である.特に温暖化問題の解決の切り札として期待されている「人工光合成」技術の実現には,可視光領域での高い量子収率を有する材料の開発が必要不可欠である.本研究では無機材料でありながら,植物の光合成の量子収率に匹敵する酸化力を有する材料Ag3PO4 を見いだした.その高活性の起源を解明することにより,今後の物質探索に関して新しい視点を拓くと共に,環境・エネルギー分野への応用研究に新たな発展をもたらすことを期待する.