我が国の風力発電設備における雷害のなかでは,ブレード(羽根)の被害が深刻である.特に日本海沿岸で発生する冬季雷は,上向きに放電が進展するので,風車への落雷が極端に増えることと,大きな電荷量の雷が多いことから,極めて危険である.電力中央研究所では塩原実験場の高電圧発生装置により,風車ブレードの破損,焼損のメカニズムやレセプタの保護効果を明らかにする目的で放電実験を行った.風車側から雷電流の一部が外部につながる線に流れ出す逆流雷による電源線や通信線の避雷器やサージ防護デバイス(SPD)の破損が多いことも,風力発電設備の冬季雷被害の特徴である.