エピタキシャル成長は,高純度・高完全結晶を与えること,デバイスが要求する微細構造の形成に適していること,融液からの成長が困難な結晶を別の材料を基板とし成長することを可能にすることなどの特徴をもつ.この技術は,1950年代後半から1970年代に開拓され,これにより多くの電気・電子・光デバイスの作製が可能になった.エピタキシャル成長のメカニズムを理解するうえで,成長を支配する基本的パラメータとしての過飽和比,過飽和度,表面拡散距離などについて説明した後,特異面,隣接面,荒れた面とは何かについて述べ,各々の面においてどのように成長が行われるかを考察した.