パワーデバイス用材料として現在盛んに研究開発が行われているSiCにおいては,基板結晶の高品質化が極めて重要である.溶液成長法はそれを実現する手法として注目を集めつつある.我々はSiC溶液成長過程において,結晶に含まれる貫通転位が基底面内の転位やフランク型欠陥へ頻繁に変換することを見いだし,さらにこの現象を利用して多くの貫通転位を結晶外部に放出させることで,高品質結晶が実現されることを示してきた.最近では,ほかのグループから結晶成長速度の向上や結晶口径の拡大に関する報告もなされている.本格的な高品質バルク結晶成長技術として確立されるまで,あと少しのところにきている.