2013 年 82 巻 9 号 p. 773-776
レーザー冷却技術による希薄原子気体のボース・アインシュタイン凝縮では,熱励起成分が無視できるほぼ純粋な凝縮体を準備し,その運動を直接光学的に観測できる.この凝縮体の運動は波動関数で表現されるが,その振幅と位相は構成原子の特性を利用して電磁場やレーザー光によって操作することができ,人為的にさまざまな構造を凝縮体に導入することによって,従来実現困難であった凝縮体の物性研究や応用が可能になると期待される.本稿では筆者らが開発を進めてきた凝縮体波動関数の位相操作技術や,量子渦導入などへの応用について紹介する.