シリコンパワーデバイス用途の磁場印加チョクラルスキー引き上げシリコン(MCZ-Si)単結晶は,1014 atoms/cm3以下と極微量に炭素濃度を低減することで,浮遊帯溶融法により育成したシリコン(FZ-Si)単結晶よりも,高ライフタイム化が実現した.MCZ-Si単結晶におけるライフタイム低下要因は,酸素析出物である.我々は,酸素析出物の不均一核形成に寄与する炭素を1014 atoms/cm3レベル以下にすることで酸素析出の不均一核形成を大幅に抑制した.その結果,通常の酸素濃度レベルのMCZ-Si単結晶でも,FZ-Si単結晶を超えるライフタイムを実現した.この技術は,開発したフォトルミネセンス法による低炭素濃度測定技術に支えられており,これまで見ることができなかった1014 atoms/cm3レベル以下の微量な炭素濃度の制御が鍵を握っている.