2015 年 84 巻 2 号 p. 118-123
近年,にわかに再注目されている層状カルコゲナイド物質は,従来のダイヤモンド構造をもつ半導体材料の場合と同様に,ドーピングや合金化による電子構造の変調が可能である.特に,単層になった場合でもキャリヤ導入やバンドギャップ調整が可能であり,同じ低次元物質であるグラフェンよりも多彩な応用が期待できる2次元半導体といえる.本稿では,単層MoS2のドーピング構造やWS2との合金構造などを原子レベルで明らかにした研究や,電子ビームを用いた相転移を利用して異なる電気特性をもつMoS2相を同一面内に成長させた研究などを紹介する.