放射線検出器は放射線を紫外〜可視光にエネルギー変換する“シンチレータ”と,その光子を電気信号に変換する“受光素子”と回路から成っている.非破壊検査装置の性能はこの放射線検出器の性能に大きく依存するため,主要構成要素であるシンチレータの高性能化は非常に重要である.実用化可能な特性をもつ優れたシンチレータを世に送り出すには,①全く新しい材料を開発する,②既存のシンチレータの特性を向上させる,③透明なバルク体を作るのは難しいが優れた特性を有するシンチレータのバルク結晶作製技術を開発する,の3通りのアプローチがある.本稿では新規高性能シンチレータ結晶の開発指針について,最近話題となっている母材の元素置換による特性制御,共添加による特性向上,難易度の高いバルク結晶作製技術の開発などを中心に具体例を挙げて説明する.