2016 年 85 巻 6 号 p. 466-473
有機導体結晶を対象として,電気伝導特性への光照射効果および電場効果に関する研究が進められている.パルスレーザー光やパルス電場を作用させることで,相転移に基づくスイッチング,メモリ効果,光駆動サイリスタといった機能が得られ,有機超伝導体においては特異的な光励起ダイナミクスが観測される.またヨウ化銀結晶は,光照射によりイオン伝導度の数桁の変化を生じることも明らかになった.本稿では,光と電場の相乗効果による超伝導発現の可能性を視野に,光と電場による有機導体およびイオン伝導体の電気伝導度の制御に関する研究の現状と展望を解説する.