2016 年 85 巻 7 号 p. 580-584
次世代パワーデバイスとして期待される炭化ケイ素(4H-SiC)MOSFETの心臓部が,窒化したMOS界面(4H-SiC/SiO2界面)である.この界面で何が起こっているのかを私たちの欠陥評価を基に概観した.電子スピン共鳴(ESR)分光や電流検出ESRを使って窒化前後の界面欠陥の変化を追ったところ,窒化によるチャネルへの窒素ドーピングと,炭素由来の浅い界面準位,および深い界面準位の減少が観測された.窒化処理によるSiC-MOS界面の変化は窒素ドーピングによって多くの説明ができるが,それだけでは説明できない部分も残されており,まだまだ基礎研究が必要な系となっている.