応用物理
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最近の展望
地下資源探査への応用を目指した高温超伝導SQUIDの開発
波頭 経裕
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2016 年 85 巻 8 号 p. 684-688

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抄録

超伝導に転移する温度が液体窒素の沸点77Kを超える高温超伝導体が1987年に発見されて以来,超伝導の応用分野は飛躍的に拡大することが期待されてきた.しかし,多元素から成ることに加え,高温での結晶成長を必要とする酸化物であることから,薄膜や回路などの製作プロセスの開発に長い年月を要した.資源探査現場での超伝導量子干渉素子SQUIDの応用には,耐磁場性能に優れていることが必要である.本稿では,SQUIDとはどのような特徴をもち,感度と耐磁場性能向上のためにどのような工夫をしてきたかを紹介する.現在この磁気センサは,地上から地下1000mに達する金属資源探査装置として実用化されている.また最近では,この技術をさらに発展させ,二酸化炭素圧入による石油増進回収技術CO2-EORのモニタリングシステムとして,地下3000mに投入可能なSQUIDシステムの開発が進められており,その応用についても紹介する.

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© 2016 公益社団法人応用物理学会
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