応用物理
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Print ISSN : 0369-8009
解説
プラズモニックチップのバイオ分野への応用
田和 圭子
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2017 年 86 巻 11 号 p. 944-949

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抄録

目的物質を高感度に検出する方法として蛍光法は有効であり,その蛍光強度を増強させることができれば,さらに高感度な検出が可能である.表面に波長サイズの周期構造をもち,金属薄膜で覆われている基板「プラズモニックチップ」は,増強蛍光を与える.つまり,ガラス基板とプラズモニックチップに蛍光分子を結合し蛍光強度を計測すると,プラズモニックチップ上ではガラス基板上より数十〜数百倍に増強された蛍光が検出できる.これは格子結合型表面プラズモン励起増強蛍光である.本稿では,このプラズモニックチップを高感度バイオセンサと細胞の蛍光イメージングに応用した研究を紹介する.

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© 2017 公益社団法人応用物理学会
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