2017 年 86 巻 9 号 p. 781-785
電気エネルギーの大幅な省エネルギー化をもたらす技術として,パワーエレクトロニクスが注目されている.近年,次世代のパワー半導体デバイスとして,シリコンカーバイド(SiC)を用いたパワーMOSFETが実用化され,市販が開始された.しかし,SiCを用いたパワーMOSFETにおいては,SiO2/SiC界面に存在する界面準位の影響により,チャネル領域において十分な電界効果移動度が得られていないことが問題となっている.本稿では,これまで問題となっていた低い電界効果移動度を克服するために我々が取り組んできた,リン(P)やホウ素(B)などの異原子をSiO2/SiC界面に導入する手法について紹介する.