日本獣医師会雑誌
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
わが国の牛結核検査における非結核性抗酸菌の影響と検査精度向上の試み
永田 礼子, 川治 聡子, 上野 勇一, 小川 洋介, 松本 卓也
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2026 年 79 巻 8 号 p. e178-e186

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抄録

2021年以降,わが国では牛結核の清浄性維持を目的としてサーベイランスが継続されている.近年,ツベルクリン検査及びIFN-γアッセイにより疑似患畜と判定された牛から,Mycobacterium bovis 以外の非結核性抗酸菌(NTM)が分離され,検査特異性への影響が懸念されている.本研究では,国内の疑似患畜3例から分離されたNTM5株について遺伝子解析を行い,そのうち3株は環境に生息するM. terrae complexに近縁な同一菌種であると判定された.これらのNTM死菌で感作したモルモット及び牛では,検査用抗原に対する非特異反応が確認されたことから,環境中のNTMへの暴露が検査結果に影響する可能性が示唆された.一方,結核菌特異的なペプチドカクテルPC-ECを用いたIFN-γアッセイでは非特異反応は認められなかった.以上より,本ペプチドカクテルを現行抗原であるM. bovis 由来の精製タンパク質B-PPDと併用することで,牛結核検査の精度向上が期待される.

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