2018 年 87 巻 12 号 p. 907-911
水プラズマは水を原料とする熱プラズマであり,H,O,OHラジカルが高温領域に多く存在するため,有機物の分解時にH2を豊富に含んだガスを回収することができる.水プラズマは冷却水による電極からの外部への熱損失がなくなるため,90%以上の熱効率が得られること,ガスボンベなどの外部からの作動ガスの供給が不要であるという特長を生かして,車載型の水プラズマ発生システムが開発された.我々は,高速度カメラにバンドパスフィルタ光学系を組み合わせた計測システムを用いて,これらの水プラズマのアーク変動現象や温度分布を計測し,廃棄物処理へ応用するための水プラズマの特性を明らかにした.