加熱した際に特定の波長域の光のみを発生させる波長選択的な熱輻射(ふくしゃ)光源は,分光分析,照明,加熱,エネルギー変換などの,さまざまな熱輻射応用におけるエネルギー利用効率の向上をもたらす.我々は,光源構成物質の光吸収と,光源構造の光学共鳴の双方を適切に設計することで,中赤外帯域から,近赤外,可視光帯域に至るまでのさまざまな波長において,波長選択的熱輻射光源を実現してきた.本稿ではこれらの研究のうち,中赤外線帯域における狭帯域熱輻射の実現とその高速変調動作,および近赤外線帯域における波長選択的熱輻射光源の実現とその熱光発電システムへの応用に関して,その内容を紹介する.