応用物理
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Print ISSN : 0369-8009
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非平衡(Pb,Sn)Se半導体における2D-3D構造転移の人工的誘起と巨大電気特性変調
片瀬 貴義神谷 利夫
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2022 年 91 巻 11 号 p. 683-687

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抄録

材料の電子機能は,結晶構造の結合・次元性に大きく依存する.そのため,これらを外部刺激により制御できれば,大きな電子構造・電気特性の変化を誘起し,通常の半導体では実現できない巨大物性変調が期待できる.しかし,強固で等方的な結合から成る無機結晶では温度変化などの外部刺激により,構造の次元性まで変化する例はこれまでなかった.最近筆者らは,平衡状態では直接の相境界を持たない2次元(2D)層状SnSeと3次元(3D)岩塩型PbSeについて,非平衡固溶体(Pb1-xSnx)Seを作製し,2D構造と3D構造を可逆的に変化させ,電気抵抗率が3桁変調する新材料を開発した.本稿では,2D-3D構造転移材料(Pb1-xSnx)Seについて,材料・合成プロセスの設計方法から構造・電気特性の特徴について紹介する.

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© 2022 公益社団法人応用物理学会
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