1970年,米国Corning社のKapronらは「伝送損失20dB/kmの石英(SiO2)ガラス光ファイバ」を報告した.同年には,米国Bell研究所の林らによる「室温で連続発振する半導体レーザー」の報告もあり,光ファイバ通信技術を語るうえで1970年は,光ファイバと半導体レーザーという光通信の重要技術が揃(そろ)って実用化への一歩を踏み出した記念すべき年である.それから半世紀を経て,光ファイバ通信は社会に欠かせないライフラインにまで発展した.本稿では,この間の光ファイバの進化の過程を振り返り,さらに最近の動向を解説する.