機器が人に優しく,頼りにされる存在になるためには確かな信頼性と性能を兼ね備えていなければならない.技術開発の進化は加速度的に多くの新技術を誕生させ社会を豊かにする.一方,それらは新たな信頼性課題の起源でもあった.これらの課題を克服するサイクルを繰り返すことで,製品はより高い信頼性を獲得してきた.無休で安定な動作が必然とされるようになった現代では,システムがひとたび停止すると,政治経済までを巻き込む問題となる.機器が重要な役割を担うようになればなるほど重要になる信頼性を半導体を1つの切り口として,信頼性とは何かから,課題解決までのアプローチをいくつかの具体例とともに解説する.