2022 年 46 巻 3 号 p. 567-578
令和2年度より小学校段階においてプログラミング教育が必修化された.音楽科においても,音楽づくり活動をプログラミングの学習に関連させた実践事例が複数見られる.本研究では,音楽づくり活動のひとつとして,コンピュータへの命令をリアルタイムで操作しながら音楽表現を行う〈ライブ・コーディング〉の活動を設定し,その実施のためのWeb アプリケーションを開発した.本稿では,まず,開発の背景となった問題意識を示し,開発の方針を整理した.次に,開発したアプリケーションの概要を述べた.続いて,筆者自身による授業実践を通して,同アプリケーションが,児童の〈ティンカリング〉を促すための適切な操作性を備えていること,児童から多様な音楽性を引き出すことができたこと,「音楽を特徴付けている要素」の理解を促すことができたことを,それぞれ検証した.