2023 年 92 巻 10 号 p. 592-598
非平衡プラズマは,高い電子温度(数万度)と低いガス温度(室温程度)を有していることが特長であり,低温プラズマとも呼ばれている.高エネルギーの電子がガス原子・分子と衝突し,イオン・励起種・活性種を生成することで化学反応が促進され,薄膜成長,ナノ材料合成などの材料分野とともに,殺菌,がん治療,植物病害防除などの環境・医療・農業分野の幅広い応用分野で利用されている.さらに,電場や磁場によって電子やイオンの運動を物理的に制御することで,高い反応性と制御性を実現することができる.本稿では,プラズマを物理的・化学的に制御する手法を解説するとともに,制御された非平衡プラズマを活用した応用研究について紹介する.