銅配線(以下,Cu配線)は,二十数年間のトランジスタの微細化に対応して,いくつものブレークスルー技術の導入によって,延命使用されてきた.2nmノードにおいても,Cuダマシン配線を更に延命使用するための革新的技術の研究開発が進められている.これと並行して,Cu配線技術延命使用の限界が近いことを見越して,Cuに替わるルテニウムなどの代替配線金属材料の検討も進められている.本稿では,Cu配線が遂げてきた二十数年にわたる主だった進化を概説し,そのうえで,来る2nmノードに延命使用するために導入が検討されている代表的な新規技術を紹介する.最後に,Cu配線の限界の後に期待されている代替金属配線技術研究開発について概説する.