2026 年 95 巻 1 号 p. 21-25
本研究では,量子パルスゲート法に基づく周波数上方変換単一光子検出器を開発し,波長1550nm帯において時間モード選択かつフェムト秒時間分解が可能な光パルス飛行時間計測(ToF)を実現した.このToFをマウス脳の光断層撮影に適用したところ,明瞭な断層画像を得た.1.5mWのプローブ光平均強度で信号検出感度は110dBを超え,軸上分解能は57µm(屈折率:1.37)であった.本手法は,生物・医学,産業分野で不可欠なツールとなっている非侵襲・非接触の3次元微細構造可視化の新たなアプローチとなりえる.