現在さまざまな用途で利用されている大気圧低温プラズマジェットは,プラズマ弾丸と呼ばれる局所放電の高速伝播(でんぱ)の繰り返しによってジェットのように見えており,物質が下流に流れるだけのジェットとは異なる.そのため,プラズマ弾丸特有のユニークな現象が起こる.本稿では,プラズマ弾丸の基本的な性質を説明した後,プラズマ弾丸が誘電体板をトンネリングしたかのように見える現象と平板誘電体表面からロケットのように発射される表面発射型プラズマ弾丸を紹介し,これらを応用した連続多孔誘電体内の親水化や,まだ実現されていない大容量の大気圧低温プラズマに向けた取り組みについて述べる.